議論の重要性

文学研究ってのは得てして、内向きのベクトルの分野で、非生産的で、一人もくもく本を読んで感想文を書いてるなんて思われがちかもしれない。まあそれはそれであながち間違いとはいえない気もするけど、それでもやっぱりそこには議論ってのが必要で一人でもくもくではいい結果は出ないと思う。例えば僕の場合は詩をやっるわけですが、一人だとどうしてもバイアスのかかった狭い視野でしか詩を捉えることが出来ない。そこに誰か一人でもその見方を"No"と否定してくれる人がいれば、そこからさらに一歩進んだ、というよりは1歩後ろに下がって広い視野を持つことができるようになる。難しいのはそういった相手の確保だと思う。で、一番簡単に確保できる相手といえば自分と同じ学生だと思う。


学生同士の議論なんて例えば教授だとかからすればレベルの低い、的を得ないどころか的は反対方向ですよって物なのかもしれないけど、個人的にはこういった議論で大事なのは結果よりもその結果を出すためのアプローチで、他人がどうアプローチするかを知ってそれを活かすことで視野の広い考えを持てることだと思う。それよりも何より、教授に対しては学生はなかなか"No"が言えないというのがある。やはり(一般的に)教授というのは学生よりは多くの知識を持っていて自分の中でもある程度確固とした意見を持っているだろうから、学生としては"No"といいたくても萎縮してしまうケースは少なくないと思う。だからこそ、気軽に自分の意見をぶつけることの出来る友人というのは大事なんだろう。